このページでは、最近話題の「地域限定保育士」について解説していきます。そもそも地域限定保育士とは一体なんなのでしょうか。一般の保育士とは、どのような違いがあるのでしょうか。現在保育士として働いている方も、今後は直接関係してくる可能性もあるため、絶対に知っておいて損はありません。
1.地域限定保育士とは
地域限定保育士とは、不足が大きな問題となっている保育士問題の解決策の一環として創設された新しい制度です。その名称の通り「地域限定」で働くことが最大の特徴となっており、働くエリアの制限を受ける資格となっています。
これまで保育士の資格は年に1回しか行われていませんでしたが、この地域限定保育士の試験が実施されることで年2回のチャンスを得ることができるようになりました。
保育士になるための新たなルートとなる
これまで保育士になるためには年に1回の試験に合格する必要があったのですが、この資格をとったうえで3年間実務経験を重ねることで保育士になるというルートが新たにできたことになります。
年に一度の試験のプレッシャーから解放される
これによって年に1回の試験に合格しなければならないというプレッシャーが軽減されるとともに、実務経験をより重視したうえで保育士を増やす環境が生まれたことになります。
「特区」と呼ばれている一部のエリアで採用
この地域限定保育士は現在「特区」と呼ばれている一部のエリアで採用されており、試験に合格することでそのエリアに限定された形で保育士の業務を行うことができます。逆に言えばそのエリアの範囲内なら一般の保育士と同じ扱いで仕事を担当することができるわけです。
ポイント
現在実施されているのは神奈川、大阪、沖縄、そして千葉県の成田市に限定されていますが、今後さらにこの制度が拡大していくことが予想されています。
3年勤務すれば一般の保育士になれる
地域限定保育士の制度については3年間の期間を設けており、無事3年間地域限定保育士として勤め上げた後には一般の保育士になることができ、働くエリアの制限を受けることなく全国各地で働くことが可能になります。
2.地域限定保育士試験の概要
地域限定保育士になるためには試験に合格する必要があります。この点は一般の保育士と違いはなく、保育士に必要な知識やスキルを日ごろから勉強して身につけたうえで試験に臨むことが必要です。
ただ異なるのは地域限定保育士を導入している地域は限られており、なりたい場合にはこの制度が導入されているエリアで実施されている試験に受験する必要があります。
制度を導入している地域の試験に合格する必要がある
平成28年現在で地域限定保育士を導入しているのは神奈川県、大阪府、沖縄県、そして千葉県の成田市の4つの地域となっています。
ですから地域限定保育士になるためにはこのエリアで実施されている試験に合格すること、そして合格したら資格を取得したエリアの保育園や保育所で働くことが大前提となります。
現在どの地域に住んでいても試験を受けることは可能
試験のためにそのエリアに行くだけでなく、働くことも前提にしたうえ、どこで受験するかを決める必要があるわけです。なお、どの地域に住んでいても地域限定保育士を導入している地域で受験・勤務することが可能です。
筆記試験と実技試験の2段階が用意されている
試験は筆記試験と実技試験の2段階が用意されており、筆記試験は毎年10月、実技試験は12月に実施されています。筆記試験は2日間に分かれて開催され、8科目の中から出題されます。実時試験は音楽表現、造形表現、言語表現の3分野のうち2分野を選択したうえで受験を行います。
ポイント
免除科目などに関しては一般の保育士と共通しているので自分が免除を受けられる科目があるのかどうかをあらかじめ確認しておくことも必要です。
3.地域限定保育士と一般の保育士との違い
保育士不足を解消する手段として導入された地域限定保育士。現在のところまだ導入されている地域(特区)は限られていますが、今後その範囲が拡大されていくことが予想されています。
保育士を目指す人にとっては新たな選択肢が増えた形になりますが、それだけに一般の保育士との違いをよく把握しておく必要があります。
最大の特徴は働けるエリアが限定されていること
最大の違いは働くことができるエリアが制限されていることです。資格の名称にもなっていますが、この制度が導入されているエリアに限って保育士として働くことができる形になっており、そのエリアから離れると働くことができなくなるのです。
エリア内であれば一般の保育士と変わらない環境で働ける
逆に言えば、この資格が導入されている大阪府、神奈川県、沖縄県、千葉県の成田市エリア内なら一般の保育士と変わらない環境で保育園や保育所で働くことができるのです。
地域限定保育士は特区の試験を受験する
もうひとつの大きな違いは試験です。一般の保育士は毎年1回実施されている保育士試験を受験し合格することで資格を取得することができますが、地域限定保育士はそれとは別の試験が実施されており、この制度を導入している特区でそれぞれ実施されている試験に受験することになります。
就職先の制限や勤務内容の権限などは一般の保育士と同じ
このように、地域限定保育士と一般の保育士の違いはおもに働くことができるエリアの違いとなっており、実際に保育士として働く上での就職先の制限や勤務内容の権限などには違いは見られません。
しかも地域限定保育士として3年間働けば保育士の資格を取得することができるため、保育士になるためのステップとして役立つ面も持ち合わせているのです。
まとめ
地域限定保育士についておさえるポイントは以下の通りです。
- 神奈川県、大阪府、沖縄県、千葉県成田市で実施されている制度
- 3年勤務すれば、どこの地域でも働けるようになる
- 現在どこの地域に住んでいても試験を受けることは可能
- 勤務内容は一般の保育士と変わらない
地域限定保育士から保育士になるルートが生まれたことで、これまでよりも保育士になるチャンスが増えました。検討している方はまず試験の概要から詳しい情報を確認していくようにしましょう。
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ホイミー(元保育士)

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