助産施設とは、経済的な理由などによって、入院助産を受けることが困難な妊婦さんの分娩をサポートし、あわせて妊婦や新生児に保健指導を行うための施設です。
最近では、助産師の他に保育士を積極的に採用する助産施設も増えてきました。
そこでこのページでは、助産施設で働く保育士の仕事内容から求人の見つけ方まで、詳しくご紹介していきます。
1.助産施設で働く保育士の仕事内容と給与事情
看護師の資格を持たないため保育士は助産施設での仕事内容と言えば、医療行為に関係のない乳児のオムツの交換やミルクのお世話などが主体にはなります。
しかし、乳児のお世話以外にも重要な役割を担っているのです。
新生児の母親への指導
初出産でも出産経験者の母親でも産後は喜びもあり不安もあります。保育士は育児のプロフェッショナルな視点から、看護師などと協力して母親に対し育児指導をすることもあります。育児指導だけでなく将来の具体的な育児のアドバイスも必要に応じて行うこともします。
母親の診察に連れ添う子どもの面倒をみる
助産施設によっては妊婦である母親の診察に連れ添って来院する子どもたちの面倒をみるために保育サービスを設けていることがあります。
そういった保育サービスがない場合であっても、妊婦さんが安心して診察が受けられるように助産施設では保育士が母親の代わりに子どもの面倒をみる役割もこなします。
看護助手のような役割もこなす
保育士が助産施設で働くことの背景に、助産師や看護師の不足が起因しています。人員を確保するために保育士が適任であることは間違いありません。
同時に、仕事については看護師と相談し協力することも多く直接医療行為は行いませんが看護助手のような役割に回ることもあります。
正社員であれば給与は高め
気になる助産施設に勤務する保育士のお給料ですが正社員として働いてい場合、月18万~21万円が相場といわれています。
保育施設での勤務の場合が月15万~18万円と言われているので、助産施設の保育士の方がやや給料は高い傾向にあります。
正社員よりもパート求人の方が多い
ただし、そもそも助産施設での求人は少なく、保育士も2~3人勤務する職場がほとんどのため、パートやアルバイトとしての求人が多いのが実際です。
そのため、平均給与で見ると、そこまで給与が高い方ではありません。
2.助産施設の保育士に役立つ資格
一般的に助産施設で働けるスタッフは産婦人科医や助産師・看護師の資格が必要になります。しかし保育士の資格だけでも助産施設で勤務はできます。例えば助産施設で働く保育士として持っていると役立つ資格を2つほど紹介します。
- 育児セラピスト
- チャイルドケア
実際に助産施設の新生児や乳児のお世話は看護師スタッフの仕事になりますが、今現在看護師が不足している助産施設が多いため、医療行為にはならない子どもたちは保育士に任せる施設が多いのです。
子育てのスペシャリスト育児セラピストの資格
育児スペシャリストは子どもの発達心理学や社会学などを学び、専門的な知識をもって保護者の育児サポートをします。
助産施設には初出産や第二子、第三子の出産妊婦などが利用しています。一貫性のない子育てに悩む保護者の相談や適切なアドバイスを提案することができるでしょう。
メンタルやボディケアに特化したチャイルドケアの資格
保育士からも注目されつつあるチャイルドケアの資格は、ハーブやアロマを使った自然療法を提供し精神的なメンタルケアをはじめ、赤ちゃんのボディマッサージ・フットケアなどを施すプロとして役立ちます。
チャイルドケアが教える専門的なケア方法は母子の生活の中でも簡単に取り入れることができるため、助産施設で働くからこそ役立つ資格と言えます。
5.保育士が助産施設で働くメリット・デメリット
助産施設の保育士は医療機関に勤務することになるので、必然的に保育士としても高いレベルの仕事をすることが求められてきます。
日々の業務をこなしていくことで保育士としての知識や技術のスキルアップができるのはメリットのひとつと言えます。
メリット(1):子育てのプロとして活躍できる
言わずもがなですが、助産施設での保育士は母親から見ても子どもたちからしても育児のプロです。共に働く看護師や助産師から見ても育児についてはスペシャリストと言えます。
大好きな子どもたちからももちろんですが、同じ女性に必要にされる・支えられるというのは大きなやりがいを感じるメーターにもなります。
メリット(2):簡単な医療知識が身につく
看護師や所産師と協力し仕事をするため、知らず知らずのうちに保育士以外の知識が身についていることがあります。
仕事として医療行為はできませんが医療に関する資格が取得しやすくなったり、将来的に保育士としてキャリアアップを考えているのであれば、助産施設で働くことはおすすめできます。
メリット(3):職場の人間関係が良い
全ての助産施設に共通するわけではありませんが、保育園などから比べると助産施設で働くスタッフの人間関係は良いところが多いです。
理由としては、勤務する保育士スタッフの数が少ないことの他に看護師や助産師と共にする時間もあまり多くないことが言えます。
ポイント

同じ女性スタッフでも業務の専門性が違うからこそのメリットと言えます。
メリット(4):保育園と比べて残業が少ない
助産施設勤務の保育士は残業が少なく、家庭と仕事を両立しやすいと言えます。空いた時間を家庭や自分の時間にあてることができるため、育児もしやすく資格の勉強をする保育士もいます。
デメリット:正社員雇用の求人数が少ない
残業もなく家庭と育児を両立したい保育士にはピッタリの助産施設勤務ですが、正社員の保育士として助産施設で働きたい場合は難しい場合がほとんどです。
パート・アルバイトの求人数さえ保育施設と比べてかなり少ないため、粘り強く求人をさがすか、ゆくゆく社員雇用をしている助産施設でアルバイトから働くなどが必要になるでしょう。
7.助産施設の求人の探し方
求人が少ない助産施設で働きたい保育士であれば、常にいろんな求人に目を光らせておきたいところではありますが今仕事をしているのであれば忙しくてそんな余裕はないでしょう。
一般的な求人の探し方を紹介すると以下の3つの方法があります。
- 気になる助産施設に直接問いあわせる
- ハローワークを利用する
- 保育士転職サイトを利用する
時間があり、助産施設のホームページなどに問い合わせフォームが設けてあれば直接聞いてみるのもわかりやすくて良いかもしれません。
保育士転職サイトなら効率よく求人を探せる
いくつかの保育士転職サイトに登録しておけば、登録時に自分の担当になってくれるエージェントが代わりに助産施設の求人を見つけてくれます。頻繁な連絡が必要ない場合は、担当者に希望をきちんと伝え、ストレスのない求人探しができるようにしましょう。保育士転職サイトによっては非公開の求人を保有しているところもあります。
まとめ
助産施設の求人は最近になって徐々に人気が上がってきた就職先、転職先になります。まだまだ認知度が低いだけで、デメリットよりもメリットが多いのです。前述したように保育士のレベルも高いものを求められる職場であるため、多くの知識や技術を活かしたい保育士さんには是非勤めて頂きたい場所になります。
まだ保育士としての知識は少ないけれど、自分のスキルアップのためにも助産施設で経験を積みたいなど、保育士として強い気持ちがある方にもおすすめの職場になります。
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ホイミー(元保育士)

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