幼稚園や保育園のキャリアでは延長や主任候補といった管理職の選択肢があります。給料アップはもちろん、キャリア志向をお持ちの方にとってはこうした管理職を目指すために転職活動を行うという選択肢もあります。ただし、こうした園長・主任候補といった管理職への転職を目指す場合にはいくつかの注意点を踏まえておくことが大事です。
1.園長・主任など管理職の平均年収とは
幼稚園教諭や保育士の年収はキャリアとポストによってかなり大きな差が開くのが大きな特徴です。幼稚園教諭の平均年収は340万~350万円程度、保育士は310~320万円程度といわれていますが、園長・主任候補といった管理職に就くことができると大幅な年収アップが期待できるのです。
園長や主任の年収の相場
具体的な金額に関しては施設ごとに異なるうえ、全体を総括したような平均年収のデータもないので一概に言えませんが、相場として園長になると年収1000万円程度にまで達するといわれます。一方主任では40代で500万~600万円程度。この数字だけを見ても管理職につくかつかないかでいかに年収に差がつくかが窺えます。
平のスタッフとの差がありすぎることが課題の1つ
この点こそ幼児保育の現場において人手不足が解消されない大きな要因とも言われています。非常勤ともなると年収200万円台で働いている幼稚園教諭・保育士も少なくない状況で、管理職がこれだけ多くの収入を得ていることに対して疑問の声が上がっているのも確かです。経営状態などお金の問題で保育士に対して高い給料を出すのが難しいといわれつつ、管理職になるとこんなに高い収入が得られるのはおかしいじゃないか、というわけです。
一概に不公平とは言えない・・・?
もっともこうした状況が不公平とは必ずしもいえない面もあります。これらの管理職に就くためには当然ある程度のキャリアが必要で、園長の場合は10年以上、主任で8年以上といわれています。結婚・出産などで離職することが多い職業のため、幼稚園教諭・保育士ともに平均年齢そのものが30代前半と低い水準となっています。
40代、50代になってようやく就くことができる管理職の年収は決して高いとはいえないという考え方もあるのです。
認可外の施設だと管理職の年収も下がる
ただし、どの施設でも管理職がこのレベルの年収を得られるというわけではもちろんありません。先述した平均年収は、認可保育園など国や自治体から認可を受けた上で補助金を受け取ることで経営している施設のものです。こうした補助金を受けずに経営を行っている認可外の施設では管理職の平均年齢はかなり低くなります。
2.管理職候補として転職する時に確認しておくべきこと
いきなり園長、主任候補を募集している求人は少ないのが現状です。いきなり採用した人材を園長に据えるケースはごく稀です。それでは、管理職候補として転職する時に必ず確認しておくべきポイントについて見ていきましょう。
管理職になれるチャンスの有無
将来的に園長・主任といった管理職に就くことを前提とした採用を行っているところが大半ですから、どれぐらいでチャンスが得られるのかどうかを確認しておきたいところです。一般的には園長は10年以上、主任は8年以上といわれています。自分がその条件を満たしているかどうかはもちろん、自分のキャリアが先方にとってどれだけ評価の材料になるかどうかも見ておきたいところです。
管理職になれるタイミングは職場によって様々
職場によってかなり早い段階で管理職につけるケースと、数年程度職場で実績を重ねることが求められるケースがありますから注意しなければなりません。
管理職就任後の仕事内容
それから園長・主任といった管理職に就くことによって勤務環境にどのような変化が生じるのかもできるだけ確認しておきましょう。保育園・幼稚園といった保育施設の場合、こうした管理職になった途端に現場から離れざるを得なくなるケースも少なくありません。どうしても事務や管理といった仕事がメインとなってしまうため、子供と接するという本来の仕事と携わる機会が少なくなってしまうのです。この点はどの施設においても管理職に付きまとう問題ですが、具体的にどの程度現場から離れてしまうのかは施設によっても違いが出てきます。
施設の運営方針
他にはその施設の運営方針が自分の考え方と合っているかどうか。運営側と現場との板ばさみにあう可能性もあるだけに、できるだけ自分が理想とする保育環境と近い施設の求人を探していくことも大事なポイントとなるでしょう。
3.保育士の管理職の求人の探し方と方法
園長・主任候補など管理職の求人を見つけるのはなかなか大変です。いきなりこうした管理職のポストを外部から雇う施設が少ないというのもありますし、いきなり責任ある立場に就くことになるため、自分に合った職場かどうかもよく吟味したうえで選んでいく必要があるからです。
給料などの条件だけで判断しないこと
給料や勤務時間といった表面上の条件だけで判断して転職してしまうと職場になじめなかったり、重すぎる責任に耐えられないなどの理由で離職に追い込まれてしまう恐れもあります。それではせっかく管理職になれるまで培ってきたキャリアに傷がついてしまいます。
保育士転職サイトを活用しよう!
保育士転職サイトでは転職サイトの担当者を最大限に活用することがポイントです。あらかじめ管理職の募集だけに限定して探したいと告げておけばその条件に合った求人を教えてくれます。この手の求人は募集がかけられるとすぐに応募が殺到してしまう傾向があるため、いち早く情報を入手するうえでもこのサービスは非常に有用です。よさそうな求人を見つけたときにはもう応募多数で締め切られてしまっていた、といったことがないようにしましょう。
詳細な情報収集を怠らないように
さらに、よさそうな求人が見つかったらできるだけ詳細な情報を入手する方法も確保しておきましょう。冒頭で挙げたように管理職ともなれば施設の運営方針に基づいてうえで現場を管理し、さらにスタッフの教育や環境の改善にも携わる必要が出できます。職場の運営方針や環境が自分に合わない場合にはやりがいを感じられなかったり、苦痛を感じてしまうこともあるため、こうした面を事前にしっかり確認するようにしましょう。
まとめ
保育士としての経験年数が増えるごとに、今後のキャリアについて迷う人も多くなるでしょう。これからもずっと現場でやっていく道を選ぶのか、それとも園全体を包括する管理職の道を選ぶのかで、あなたの将来はガラっと変わってきます。
管理職は現場にはない苦労が盛りだくさんだとは思いますが、もしあなたが若い世代のスタッフから信頼を集めるポジションにいるのであれば、ぜひ挑戦してみることをオススメします。
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ホイミー(元保育士)

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